スコティッシュフォールド
- とうふ先生(TOFU SENSEI)
- 9月4日
- 読了時間: 4分
スコティッシュフォールドは、耳が折れているのが最大の特徴で、その愛らしい見た目から人気が高い猫種です。全体的に丸みのある体型で、体重は3kgから6kg程度です。毛の長さは短毛と長毛がいますが、立ち耳の個体もいます。
＜性格＞
穏やかで人懐っこく、甘えん坊な性格が多いとされています。他の猫や子どもとも仲良くできる協調性があるため、初めて猫を飼う方や、多頭飼いを考えている方にも向いています。鳴き声も小さく、走り回ることが少ないため、マンションなどの集合住宅でも飼いやすいでしょう。
＜メリットとデメリット＞
メリット
飼いやすい: 穏やかでおとなしい性格のため、比較的飼いやすいです。
人懐っこい: 家族に甘えるのが好きで、一緒に過ごす時間を大切にします。
運動量が少ない: 活発に動き回ることは少ないので、広い飼育スペースを必要としません。
デメリット
遺伝性疾患のリスク: 折れ耳の原因でもある遺伝子により、「骨軟骨異形成症」という関節の病気にかかりやすいです。しっぽや足の関節に異常がないか注意が必要です。
耳の病気: 折れ耳は通気性が悪く、外耳炎などの耳の病気にかかりやすいです。定期的な耳のケアが欠かせません。
肥満になりやすい: 運動量が少ないため、肥満になりやすい傾向があります。適度な運動と食事管理が必要です。
骨軟骨異形成症について
この病気は、スコティッシュフォールドの折れ耳の原因となっている遺伝子によって引き起こされる遺伝性の病気で、「スコ病」とも呼ばれています。折れ耳の個体は、多かれ少なかれこの病気を発症するとされています。
＜症状＞
骨や軟骨の成長に異常が起こり、関節に痛みや変形が生じます。特に、手足の先（足首や手首）やしっぽに骨瘤（こぶ）ができ、関節が硬く、動かしにくくなります。
「スコ座り」: 後ろ足を投げ出す独特な座り方をするのは、関節の痛みから負担を減らそうとしている行動である可能性があります。
歩行の異常: 歩き方がぎこちなくなったり、足を引きずる、ジャンプをしなくなるなどの行動が見られます。
痛み: 触られるのを嫌がったり、攻撃的になることがあります。
＜治療と予防＞
残念ながら、この病気を根本的に治療する方法は現在のところありません。そのため、痛みを和らげたり、病気の進行を遅らせるための対症療法が中心となります。具体的には、鎮痛剤の使用や、関節の健康をサポートするサプリメントの投与などが行われます。
＜予防＞
予防策として最も重要なのは、遺伝子検査で事前にリスクを把握することです。また、折れ耳同士の交配は、重篤な症状を持つ子猫が生まれるリスクが非常に高いため、倫理的な観点から推奨されていません。
＜その他の遺伝性疾患＞
骨軟骨異形成症以外にも、スコティッシュフォールドは以下のような遺伝性疾患にかかるリスクがあると言われています。
多発性嚢胞腎 (PKD)
腎臓にたくさんの嚢胞（液体が溜まった袋）ができる病気です。
肥大型心筋症 (HCM)
心臓の筋肉が厚くなる病気で、若齢で発症することが多いとされています。
これらの病気のリスクを軽減するためにも、信頼できるブリーダーから迎え入れることが非常に重要です。また、日頃から愛猫の様子をよく観察し、異変を感じたらすぐに獣医さんに相談するようにしましょう。
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