猫が食べてはいけない食べ物

とうふ先生(TOFU SENSEI)
7月10日
読了時間: 5分

大切な猫の健康を守るために、以下の食べ物は絶対に与えないようにしましょう。

【絶対に与えてはいけないもの】

ネギ類（玉ねぎ、長ネギ、ニラ、ニンニク、あさつきなど）
- どの部位も加熱調理しても毒性は消えません。
- 猫の赤血球を破壊し、「タマネギ中毒」と呼ばれる溶血性貧血を引き起こします。食欲不振、嘔吐、下痢、貧血（歯茎が白くなる）、ふらつき、尿の色が赤褐色になるなどの症状が出ます。重症化すると死に至ることもあります。
- これらが入った料理（ハンバーグ、カレー、シチュー、スープ、煮物など）も与えてはいけません。
チョコレート・ココア
- カカオに含まれるテオブロミンという成分は、猫が分解・排出するのに時間がかかるため、体内に蓄積されて中毒症状を引き起こします。
- 嘔吐、下痢、興奮、ふるえ、心拍数の増加、けいれんなどの症状が出ます。重度の場合、死に至ることもあります。カカオ含有量が多いほど危険です。
アルコール類
- 猫の肝臓はアルコールを分解する能力が低いため、少量でも急性アルコール中毒を引き起こします。
- 嘔吐、下痢、ふらつき、脱水、呼吸困難、昏睡などの症状が出ます。
カフェイン（コーヒー、紅茶、緑茶、エナジードリンクなど）
- カフェインも猫が分解しにくい成分です。
- 興奮、心拍数の増加、不整脈、けいれん、嘔吐、下痢などの症状を引き起こす可能性があります。
生の魚介類
- アニサキスなどの寄生虫: 生の魚には寄生虫がいる可能性があり、猫に寄生して消化器症状を引き起こすことがあります。
- チアミナーゼ: 生の魚介類（特にアジ、イワシ、コイ、ニシン、サバ、エビ、カニなど一部の魚介類）に含まれるチアミナーゼという酵素が、猫に必要なビタミンB1（チアミン）を分解してしまいます。ビタミンB1欠乏症になると、食欲不振、ふらつき、麻痺、心臓病などの神経症状を引き起こす可能性があります。加熱すればチアミナーゼは不活化します。
- アワビ、サザエ、イカ、タコ: 光線過敏症を引き起こす成分が含まれていることがあります。耳や顔の皮膚がただれたり、かゆがったりします。
生の豚肉、鶏肉（骨も含む）
- 寄生虫・細菌: 生肉はサルモネラ菌や大腸菌、トキソプラズマなどの細菌や寄生虫の感染リスクがあります。
- 骨: 加熱した骨は硬くなり、喉や消化管に刺さったり、詰まらせたりする危険性があります。生骨も消化不良や口内を傷つける可能性があります。
生の卵白
- 卵白に含まれるアビジンという成分が、ビタミンB群の一種であるビオチンを破壊し、ビオチン欠乏症を引き起こす可能性があります。皮膚炎や脱毛などの症状が出ることがあります。加熱すればアビジンは不活化します。
ブドウ・レーズン
- 猫も犬と同様に、急性腎不全を引き起こす可能性があります。少量でも危険性が報告されています。
アボカド
- ペルシンという毒性物質が含まれており、嘔吐、下痢、呼吸困難、心臓の異常などの症状を引き起こす可能性があります。特に鳥類に危険ですが、猫も注意が必要です。
キシリトール（人工甘味料）
- ガムやキャンディー、歯磨き粉などに含まれており、猫が摂取すると低血糖や肝不全を引き起こす可能性があります。非常に少量でも危険です。

【与えない方が良い、注意が必要なもの】

牛乳・乳製品
- 多くの猫は乳糖を分解する酵素（ラクターゼ）が不足しているため、牛乳を飲むと下痢や嘔吐などの乳糖不耐症の症状を起こしやすいです。
- 猫用のミルクは乳糖が除去されているため、与えても大丈夫です。
イカ、タコ、エビ、カニ、貝類など
- 消化が悪く、嘔吐や下痢の原因になることがあります。特に生のものは避けるべきです。加熱しても消化不良を起こすことがあります。
人間用のお菓子や加工食品
- 塩分、糖分、脂肪分が多く含まれており、肥満、糖尿病、心臓病、腎臓病などの原因になります。添加物も猫の体に負担をかける可能性があります。
香辛料
- 胃腸に刺激を与え、下痢や嘔吐の原因になることがあります。
アルカリイオン水
- 結石のリスクを高める可能性があります。猫には清潔な水道水や軟水が適しています。